2021年9月14日
海洋酸性化や地球温暖化の実態を把握するために、フロートに搭載して水深1000mまで自動連続で海洋の pHとアルカリ度の計測を可能とするシステムを開発する。具体的には、東京大学がこれまでに開発した浅海設置型のシステム(消費電力10W、重量 5kg)を基に、水深1000mまでの圧力変化条件下で安定して作動するシステムに改良するとともに、計測システムの小型化・低電力化(消費電力1W、重量1kg)を図る。なお、pHとアルカリ度の測定値の精確さについては、誤差をそれぞれ実験室における計測と同じ±0.002以内と± 2μmol/kg以内とし、この精確さを維持するために、深海に適した標準海水を調整するとともに、浮力維持機構を備え、平衡定数の圧力依存性の評価に基づく標準的な計測法を開発し現場試験を行う。また、本事業の成果を民間企業等へ円滑に技術移転が行えるよう、試作機の製作や製造書、使用マニュアル等の関係文書を作成する。
共同研究機関 :東京大学,産業総合技術研究所,琉球大学